ブッシュクラフト・・・それは「原始的な生活を楽しむこと」です。「原始的な生活を楽しむ」と言っても、決して土器を作れと言っているわけではありません。本来のブッシュクラフトは、何も道具を持たず、森に入って、そこにあるものを利用しながら、なるべく快適に生活できるように創意工夫することです。視点を変えてみること、それは生き抜く力を鍛えることに他なりません。知恵を絞って快適で便利な道具をその場で作ります。ツルやツタを使ってひもやロープの代わりにします。竹を切ってコップを作ります。枯れ枝を薪にして暖を取り、落ち葉を集めて、ソファーやベッドにします。灯りや調理は焚き火を使って行います。BGMは焚き火の音や川のせせらぎです。
自然の中で時間にとらわれない、ゆっくりとした時間を過ごしてみませんか?自然に還って原始的で不便な暮らしを敢えてすることは、視点を変えてみれば、とても贅沢なことです。多くのことが得られるかもしれません。森の臭いを感じて、新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込んで、心地よい風を感じて、太陽の温かさを感じて、鳥たちの声や樹木の葉が風になびく音を聞いてみませんか?焚き火の炎をただ見つめてみたり、コーヒーを入れたり、ウィスキーのボトルを煽ってみたり、月に雲が流れる様子も、瞬く星たちも、大自然を全身で感じることができます。自然の中で過ごす体験は、忘れられない貴重な体験になるはずです。
便利なモノに囲まれて、何不自由なく日常生活を送っている私たちにとっては、モノがあることが当たり前になり、感謝など忘れてしまっているものです。朝起きて、「今日もそこにスマホがあってありがたい!」などと感謝している人など、少なくとも私は誰も知りません。便利なモノがあって当たり前だと感じてしまう私たちは、ある意味で、現代人の弊害なのかもしれません。これはこう使えと強制されることに何の違和感も感じなくなっている私たちは、マニュアル管理社会の弊害の現れと言えるのかもしれません。あえて現代の道具を一切使わず原始的な生活をすることは、ありがたみを感じて、感謝することを思い起こさせてくれます。自然に還って原始的で不便な暮らしをする場面では、誰かとの助け合うことも求められます。協力して過酷な状況を乗り越える必要があるからです。過酷な環境下では利己主義のエゴイストは淘汰されてしまうものです。キャンプ生活をする中で、原始的な生活を体験することは、きっと私たちに忘れかけていた大切なものを取り戻させてくれることでしょう。 |