最近では「アドベンチャーツーリズム」という言葉があります。「アクティビティ、自然、文化体験の3要素のうち、2つ以上で構成される旅行」をさしますが、「アドベンチャーツーリズム」とは旅行者が地域独自の自然や地域のありのままの文化を体験し、旅行者自身の自己変革・成長の実現を目的とする旅行形態が求められています。ですから、ありのままの自然の中で過ごす「アドベンチャーキャンプ」は、特に注目されている「アドベンチャーツーリズム」のひとつです。
「アドベンチャーツーリズム」の特徴は、教育水準の高い富裕層の割合が高いことが知られています。企業の経営者や幹部、独立自営の中小企業家、実業家などに人気です。日本においても、国土交通省や観光庁などが後押しをしていて、旅行者自身の内面の変化や視野の拡大に役立つと考えられています。アウトドアのアクティビティは、場所、目的、難易度によってもさまざまですが、五感を使って自然の中で過ごす「アドベンチャーキャンプ」体験は、ルールに縛られない、本当の意味での「自由」を手に入れることができる体験だとも言えます。
日本は敗戦後に、米国の「3S政策」によって、強制的に異文化を押し付けられましたが、それまでの日本には、「スポーツ」という概念はなく、日常生活の中に、身体を使うということが含まれていました。健康のためにスポーツをすることが奨励されている昨今ですが、あえて森の中で原始的な暮らしをすることは、身体を養うことにもつながっています。頭脳も身体能力も、その両方が求められるのが「アドベンチャーキャンプ」です。それは、まさに生存するための能力を高めるための訓練であり、時代が変化しても順応していくための社会的なサバイバル能力を開花させることにもつながっています。社会構造の変化によって、現代人は専門分野にのみ突出した能力を持っていますが、それらは徐々にAIにとって変わられようとしています。私たち人間は、原点に立ち返る機会を持つことで、発想力や想像力を身に着けることができます。今後の世界で、私たち人間が求められる能力は、今までの100年とは違ったものになっていくことでしょう。それが何かを一人一人が考えるべきタイミングに来ています。森で過ごす「アドベンチャーキャンプ」体験は、新たな時代に私たち人間が求められる能力を手に入れるための、有効な方法です。 |